解決実績を信じて大丈夫?
債務整理の専門家のウェブサイトを見ていると、「解決実績○万件!」みたいに、解決実績を強調していることがありますね。
そのような解決実績を信じていいかどうかですが、実際にはその事務所の内部でしかわからないことです。
そのため、100%の答えはありませんが、元弁護士法人職員である私の見解は以下のとおりです。
どの業務をやっているのかが重要
ヤミ金であれば、消費者金融やクレジットカード会社よりも早く解決できるため、解決件数を増やすことができます。
たとえば、ヤミ金10件の依頼であれば、1日で10件すべて解決することも可能です。
そのように、ヤミ金であれば、解決件数が多くても不思議ではありません。
一方、消費者金融やクレジットカード会社の場合は、1日で解決なんてあり得ません。
依頼案件にもよりますが、たとえば消費者金融10件の任意整理であれば、同時に10件進めるものの、合意まで数か月かかります。
そのような事情を踏まえて、解決実績を見ておかれるのが良いでしょう。
明らかに嘘と思える事務所もある
以前、解決実績1万件以上と表示している事務所がありました。
その事務所の条件は以下のとおりです。
- 専門家が1人しかいない
- 所在地は人口が少ない片田舎(町レベル)
- 開業してから5年
この条件で解決実績1万件以上というのは、まったくもって信じがたいです。
そのように、その事務所の条件を並べてみると、解決実績の数字とつり合いが取れないことがわかる場合があります。
数字だけでなく単位にも注意
たとえば、解決実績1万件の事務所があったとします。
ここで注意なのは、1万件というのは、1万人ではありません。
たとえば、1人で10社の債権者がいたとしたら、1000人を解決すれば、1万件の解決になります。
そのように、数字だけでなく「件数」であるかどうかも確認しつつ、解決実績を見ていきましょう。