破産しても債務は消えないって本当?
これは、一般の方からすると、非常にマニアックな話です。
法理論上の話なんですよね。
結論から言うと、破産しても債務は消えないというのは本当です。
しかしながら、債務の性質は変わります。
どう変わるかを平たく言うと、「返済してもいいし、返済しなくてもいい債務」になります。
言い換えると、返済義務のない債務と言えます。
返済義務のない債務であれば、誰も返済しないですね。
なので、上記の話は法理論上の話ということで、破産したら債務がチャラになると考えていいです。
破産しても 返済義務のない債務として残る理由
上記のような返済義務のない債務を、法律用語で「自然債務」といいます。
ではなぜ、破産しても自然債務として残るのか?
理由は、「破産して迷惑をかけたから、状況が良くなったら、できるだけ返済したい」という気持ちを持つ方がいるかもしれないからです。
もし、債務を消してしまったら、あとで返済したとしたら、お金を渡す法律上の理由がなくなってしまいます。
債務が消えてしまっている状況でお金を渡しているわけですから、贈与になってしまうかもしれませんし、理由なくお金を渡しているということで返還請求できる状態になってしまうかもしれません。
法律的にややこしくなってしまうんですよね。
そのような理由があり、破産しても、債務は自然債務として残ることになっています。